コネタ No.9845 について
酒舗西浦の3分ドリンキング 若駒酒造「かねたまる」
西千葉にある日本酒とワインのセレクトショップ「酒舗西浦」さんからお送りしております。
『酒舗西浦の3分ドリンキング』
今回ご紹介するのは、『若駒 かねたまる 木桶仕込み 無濾過生原酒 五百万石80 しずくしぼり2020BY』です
○若駒 かねたまる 木桶仕込み 無濾過生原酒
五百万石80 しずくしぼり2020BY
◦五百万石80%精白
◦alc:16%
《以下、西浦さんのレビュー》
「木桶仕込み」で「低精白」という挑戦を重ねて造られている後引き酒です〜
栃木/小山市 若駒酒造
「木桶仕込み」といえば、秋田の新政はじめ、若手の造り手が挑戦している発酵容器です
当店では奈良の花巴も採用していますね
今ではそれほど珍しい容器ではなくなっていますが、この「木桶仕込み」を全国の酒蔵に先駆けて採用した酒蔵のひとつが栃木の若駒酒造です
蔵元杜氏の柏瀬幸裕さんのお母様・前蔵元杜氏の英子さんが平成20年に64年ぶりに復活させたそうです
仕込み道具を復活させて造られたお酒には、昔から使われているシンボルを ということで、若駒酒造の鬼瓦にエンブレムの《「太○》を付けました
この「太○ は江戸時代の「判じ物」と呼ばれる文字あそびのひとつで、「かねたまる」という呼び方は「金貯まる」に通じるおめでたい名前になっています
もともとお酒の「かねたまる」は純米大吟醸規格のお酒でしたが、2020BYに低精白バージョンが登場しました
「若駒」といえば、「低精白」というイコールみたいなイメージですので、「かねたまる」の低精白バージョンの登場は必然だったかとも思えます
そして、今回の五百万石80の かねたまる は、「しずくしぼり」という手間のかかる搾り方で採られた うすにごり のお酒になっています
マスカットや洋梨、白桃等の白い果肉果実を想わせる上立香
口に含むとチリリとした微かなガス感を伴った瑞々しい口当たり
しっかりとした旨味と酸を軸にしたふくよかな味わいを感じます
甘さを想像させるフルーティな香りとは裏腹に、甘さはほぼ目立たずに旨み中心
旨みとは昆布出汁的な感じ
優しいタッチ
酸がキレのある後口を演出していて、味わいの最後に感じる微かな苦味とともに後を引く辛口に仕上がっています
オリのおかげで麹の香ばしさと複雑な味わい、ミルキィさが加わります
木桶の利点と言われている「モロミの温度変化が穏やか」ということが理由なのか、味わいの要素に鋭角的に突出することなく調和しているので、程よい存在感で、ニュートラルな味わいの印象
幅広い食べ物に合わせやすいお酒です
この記事の後に、劇団みちたか さんと撮影した動画もアップしますので、合わせてみていただけたらと思います
是非ともお試しください!
『酒舗西浦の3分ドリンキング』
今回ご紹介するのは、『若駒 かねたまる 木桶仕込み 無濾過生原酒 五百万石80 しずくしぼり2020BY』です
○若駒 かねたまる 木桶仕込み 無濾過生原酒
五百万石80 しずくしぼり2020BY
◦五百万石80%精白
◦alc:16%
《以下、西浦さんのレビュー》
「木桶仕込み」で「低精白」という挑戦を重ねて造られている後引き酒です〜
栃木/小山市 若駒酒造
「木桶仕込み」といえば、秋田の新政はじめ、若手の造り手が挑戦している発酵容器です
当店では奈良の花巴も採用していますね
今ではそれほど珍しい容器ではなくなっていますが、この「木桶仕込み」を全国の酒蔵に先駆けて採用した酒蔵のひとつが栃木の若駒酒造です
蔵元杜氏の柏瀬幸裕さんのお母様・前蔵元杜氏の英子さんが平成20年に64年ぶりに復活させたそうです
仕込み道具を復活させて造られたお酒には、昔から使われているシンボルを ということで、若駒酒造の鬼瓦にエンブレムの《「太○》を付けました
この「太○ は江戸時代の「判じ物」と呼ばれる文字あそびのひとつで、「かねたまる」という呼び方は「金貯まる」に通じるおめでたい名前になっています
もともとお酒の「かねたまる」は純米大吟醸規格のお酒でしたが、2020BYに低精白バージョンが登場しました
「若駒」といえば、「低精白」というイコールみたいなイメージですので、「かねたまる」の低精白バージョンの登場は必然だったかとも思えます
そして、今回の五百万石80の かねたまる は、「しずくしぼり」という手間のかかる搾り方で採られた うすにごり のお酒になっています
マスカットや洋梨、白桃等の白い果肉果実を想わせる上立香
口に含むとチリリとした微かなガス感を伴った瑞々しい口当たり
しっかりとした旨味と酸を軸にしたふくよかな味わいを感じます
甘さを想像させるフルーティな香りとは裏腹に、甘さはほぼ目立たずに旨み中心
旨みとは昆布出汁的な感じ
優しいタッチ
酸がキレのある後口を演出していて、味わいの最後に感じる微かな苦味とともに後を引く辛口に仕上がっています
オリのおかげで麹の香ばしさと複雑な味わい、ミルキィさが加わります
木桶の利点と言われている「モロミの温度変化が穏やか」ということが理由なのか、味わいの要素に鋭角的に突出することなく調和しているので、程よい存在感で、ニュートラルな味わいの印象
幅広い食べ物に合わせやすいお酒です
この記事の後に、劇団みちたか さんと撮影した動画もアップしますので、合わせてみていただけたらと思います
是非ともお試しください!