県内初!在宅医療のワンストップを実現【2023年3月号】

  2023/3/7
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今、高齢化の問題に直面している日本。介護保険制度が始まり医療や介護の在り方も変わってきた。しかしまだまだ様々な課題は山積している。そのような課題に向き合い、在宅支援を通じた地域貢献と介護における革新的なシステムの構築を目指す企業がここ稲毛にある。株式会社在宅支援総合ケアーサービスの代表依田和孝氏に話を聞いた。(取材 令和5年2月13日/㈱在宅支援総合ケアーサービス事業所にて)

医療、介護のあらゆるニーズに対応する革新的体制を構築!

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稲毛新聞(以下・稲)この会社を立ち上げたきっかけは?

依田社長(以下・依)以前は銀行に勤めていました。その中で病院の融資を担当していましたが、この国の医療の在り方や今後を考えた時、医療業界で役に立てないかと思うようになりました。医療制度について学んだことで自分にも何か出来るのではないかと…。

稲・拠点に稲毛を選んだのはどのような理由ですか?

依・訪問看護ステーションは医療法人ではなく、株式会社で医療行為が出来ることを知り、知り合いの看護師と二人で始めました。稲毛という土地は銀行時代の担当エリアだったことで地の利があり、訪問看護のルートを組むのに効率が良かったですね。また一緒に始めた看護師が稲毛居住だったことも理由のひとつです。

稲・最初にどのような事から始めたのですか?

依・まず訪問看護ステーションを立ち上げ、ほぼ同時期に居宅介護支援事務所を作りました。そこでケアマネージャーを採用して、介護を必要とする方とサービスを提供する事業者を繋ぐことから始めました。当初は苦労しました。必要とされている分野であるとはいえやっていることは営業ですから。しかし需要の多さにも驚きました。次に訪問介護、訪問入浴、更には訪問薬局や訪問診療までニーズに応えられるよう医療の幅を広げてきました。

稲・総合的なサービスの提供を考えていた?

依・医療や介護を必要としている方は様々な状況にあります。どのような形にも対応できるような体制が必要だと考えました。診療所を買い取ったのもそのひとつです。これにより胃カメラなどの検査や健康診断なども自社で行えるようになり、総合病院のような体制を在宅でも可能に出来ました。

稲・利用者にとっては様々なサービスが受けられるのは利便性が高いですね。そこに至る苦労などはありましたか?

依・やはり多く語られる看護師の離職でした。病院勤務と訪問看護の違いでしょうね。病院では患者は看護師の言うことを聞きますが、訪問看護では患者(この場合はお客様)が自由に動けるようサポートするのが仕事、この意識改革が大変でした。また看護師、保育士、介護福祉士、栄養士、薬剤師などをひとつのチームとしてまとめ、全社員が利用者ファーストで同じ方向を向くことに苦労しました。

稲・状況が変わっていったきっかけは?

依・それはもうしっかりとした社員教育だったと思います。企業理念が「挑戦と貢献」です。これを伝え、考えてもらい「自分の仕事は労働ではなく、人を助け命を預かること」と認識してもらうことを実践してきました。少し時間を要しましたが今では社員みんなが同じ志で同じ方向を向いてくれています。今は人が病院で亡くなる時代ではなくなっています。治療を要しない人は帰されます。そうなるとあとは在宅医療が支えなければなりません。当初は「医療」を目的としていましたが、今は「自宅での生活を支えること」を目的としています。また介護が必要な方のみならず、その家族も助けなければなりません。

稲・具体的には?

依・例えば医療ケアが必要な子供のための保育園、「ナーサリーホーム小仲台(千葉市稲毛区)」の運営です。これは千葉県内で初めて認可を取得しました。このような子供は普通の保育園には通えません。障害児施設は保護者の付き添いも必要なのですが、ここは看護師を常駐させているので、母親は安心して仕事をすることができるのです。このように支援が必要な方の家族をも助けることが出来るのです。

稲・今後目指すところは?

依・組織が少しずつ大きくなってきましたが、それぞれの部門の連携をしっかりと確立して、よくある縦割り組織ではなく、全体で何とかしようとする組織、いわゆる「在宅医療のワンストップ支援」のチームを作り上げたいと思っています。利用者とその家族が安心して暮らせることのお手伝いをさせていただくこと、それを通じて地域に貢献することが私たちの目指すところです。それの実現に向けてまだまだ頑張る所存です。

稲・本日はありがとうございました。
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