青春時代を彩ったゲームアイテムが勢ぞろい【稲毛新聞2025年5月号】
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2025/5/1
今年は昭和100年の節目を迎えた。平成に換算してもう37年。「平成レトロ」という言葉も生まれ、その時代の文化を楽しむ人が増加中だ。ノスタルジックな喫茶店が注目を集めたり、昭和や平成テイストをコンセプトとした店舗が新規出店するなど、古い物への価値観が見直されている。
そんなトレンドが続くなか、千葉市中央区(千葉中央駅徒歩約5分)にレトロゲーム機などを展示する私設博物館が4月末にオープンした。昭和・平成時代のテレビゲーム機やゲームソフト、関連本、アニメソング、漫画本など厳選し展示する「ちばみなとEミュージアム」は千葉市初の私設博物館ということもあり、マニアなどの間で早くも話題になっている。
最近はSNSにおけるレトロゲームの紹介、コレクション自慢などの投稿が増え、新たなコレクターを生み出しているようだ。最新ゲームの広がりがある3D空間の中ではなく、限られた2Dの世界で最大限にプレイする楽しさが人々を魅了している。この分野のメッカである秋葉原のレトロゲーム機を扱う専門店は外国人観光客にも大人気で、世界中の収集家たちは高価なレトロゲーム機を求めて本場日本にやって来るという熱狂ぶり。そして、ここ千葉にもブームの波が押し寄せようとしている。
そんなトレンドが続くなか、千葉市中央区(千葉中央駅徒歩約5分)にレトロゲーム機などを展示する私設博物館が4月末にオープンした。昭和・平成時代のテレビゲーム機やゲームソフト、関連本、アニメソング、漫画本など厳選し展示する「ちばみなとEミュージアム」は千葉市初の私設博物館ということもあり、マニアなどの間で早くも話題になっている。
最近はSNSにおけるレトロゲームの紹介、コレクション自慢などの投稿が増え、新たなコレクターを生み出しているようだ。最新ゲームの広がりがある3D空間の中ではなく、限られた2Dの世界で最大限にプレイする楽しさが人々を魅了している。この分野のメッカである秋葉原のレトロゲーム機を扱う専門店は外国人観光客にも大人気で、世界中の収集家たちは高価なレトロゲーム機を求めて本場日本にやって来るという熱狂ぶり。そして、ここ千葉にもブームの波が押し寄せようとしている。
マニア必見の私設博物館「ちばみなとEミュージアム」が千葉中央にオープン

「ちばみなとEミュージアム」の館長を務めるのは㈱せひら代表取締役、平澤誠治さん(46)。本業はWEB制作やプログラム開発だが、自身が住む千葉みなとエリアの活性化に注力し、WEBサイト「ちばみなとjp」の運営も行っている。その一環として自身の趣味を兼ねた私設博物館を開設した。「E」という文字には、ちばみなと駅から真東(EAST)に私設博物館を構えたこと、Eスポーツ、エモーショナルなど、さまざまな意味が込められているとのこと。
平澤さんは、10年前から地方の私設博物館巡りを始め、自分も老後に同じようなことをやってみたいという思いがあったそうだ。そして昨年、都内神田にある「絶滅メディア博物館」を訪れたことが転機に。「初期のマッキントッシュや発売当時の携帯電話などが展示されていて懐かしくて面白くて。それに副館長さんとの雑談がとても楽しくて老後ではなくて今やろうと思ったんです(笑)」
平澤さんは、10年前から地方の私設博物館巡りを始め、自分も老後に同じようなことをやってみたいという思いがあったそうだ。そして昨年、都内神田にある「絶滅メディア博物館」を訪れたことが転機に。「初期のマッキントッシュや発売当時の携帯電話などが展示されていて懐かしくて面白くて。それに副館長さんとの雑談がとても楽しくて老後ではなくて今やろうと思ったんです(笑)」
展示品への強いこだわり

展示品のメインは1990年代から2010年頃のテレビゲーム機やソフトなど、すべて平澤さんが10代~20代に夢中になっていた物で、実家に大切に保管していたという。「お金に困って一度手放した物はフリマサイトで同じ商品を購入しました(笑)」と平澤さん。
メインの棚で最初に目にするのは、かなりレアなゲーム機であるセガ「SG‐1000Ⅱ」。同じ棚にはセガ「メガドライブ」「セガサターン」「ドリームキャスト」、任天堂「スーパーファミコン」「ゲームキューブ」、ソニー「プレイステーション」など。日本で初めてゲームソフトがCDになったNEC「PCエンジン」も飾られていた。
ほかにもゲームの周辺機器、PHS、携帯電話、コミック本、ゲーム本、ゲームのサントラやアニメソングのCDなど、平澤さんの青春そのものである宝物たちが、20畳ほどの限られた空間に所狭しと展示されている。館長としてのモットーは、基本的に自分が触れてきた物だけを展示すること。「自分がきちんと説明できる物だけを置きたい」と強いこだわりを持っている。
メインの棚で最初に目にするのは、かなりレアなゲーム機であるセガ「SG‐1000Ⅱ」。同じ棚にはセガ「メガドライブ」「セガサターン」「ドリームキャスト」、任天堂「スーパーファミコン」「ゲームキューブ」、ソニー「プレイステーション」など。日本で初めてゲームソフトがCDになったNEC「PCエンジン」も飾られていた。
ほかにもゲームの周辺機器、PHS、携帯電話、コミック本、ゲーム本、ゲームのサントラやアニメソングのCDなど、平澤さんの青春そのものである宝物たちが、20畳ほどの限られた空間に所狭しと展示されている。館長としてのモットーは、基本的に自分が触れてきた物だけを展示すること。「自分がきちんと説明できる物だけを置きたい」と強いこだわりを持っている。
幕張メッセ来場者の回遊にも期待
幕張メッセでは毎年、ゲーム関連の大規模なイベントが開催されている。「東京ゲームショウ」は延べ600万人が来場した日本最大級のゲームの祭典だ。また、ネットで活動中のクリエイターが多数出展する「ニコニコ超会議」においては、昨年の2日間の開催で12万人以上が来場している。これらゲーム関連の大規模イベントに訪れる人々を、海浜幕張からいかに回遊してもらうかは千葉市の課題でもある。「その点では、当館が糸口の一つになれば」と平澤さんは語る。
「この千葉中央エリアは、千葉市美術館や千葉市科学館、映画館もあり、飲食店も多いことに加えて、カードゲームショップやアニメグッズショップも点在しています。さらに当館のようにコアファンが訪れたくなる場所があれば、幕張メッセから足を延ばしてくれるのではないでしょうか。同系統の私設博物館やショップが増えれば、千葉中央がサブカルチャーの聖地になる可能性もあります」。
「この千葉中央エリアは、千葉市美術館や千葉市科学館、映画館もあり、飲食店も多いことに加えて、カードゲームショップやアニメグッズショップも点在しています。さらに当館のようにコアファンが訪れたくなる場所があれば、幕張メッセから足を延ばしてくれるのではないでしょうか。同系統の私設博物館やショップが増えれば、千葉中央がサブカルチャーの聖地になる可能性もあります」。
同じ趣味の方に癒しの時間を

レトロゲームには、その人なりのストーリーが存在するという。「僕はゲームの情報を得るためにラジオ番組を聞くようになり、そしてラジオパーソナリティの声優さんのファンになってCDを購入したりと趣味がどんどん広がりました。ここを訪れる方のストーリーを聞いたり、お客さん同士が交流したり、関連本を読んだり、CDを聞いたり、ゆっくり過ごせる場所になればと思っています」。
入場料は2千円という少し高めの設定。その理由について平澤さんは「ここを楽しめるのはこの分野に詳しい方だと思います。高い入場料を払ってでも来てくれる、自分と同じマニアックな方が癒される空間にしたい」と語った。
平澤さんの話を聞きながらこのミュージアムはマニアのためのサードプレイス(会社と自宅以外の居場所)になっていくのだろうと感じた。
現代人が求めているのは、心身をリフレッシュさせ豊かさを与えてくれる場所。そして同じ趣味の人とつながるコミュニティだ。そんな時代だからこそ「ちばみなとEミュージアム」のような多様化が尊重された居場所は、人々にとってとって貴重なスペースとなる。時代が求める多種多様な居場所を増やすことが、人を呼び込む魅力的な街づくりの秘策の一つとなっていくのかもしれない。
入場料は2千円という少し高めの設定。その理由について平澤さんは「ここを楽しめるのはこの分野に詳しい方だと思います。高い入場料を払ってでも来てくれる、自分と同じマニアックな方が癒される空間にしたい」と語った。
平澤さんの話を聞きながらこのミュージアムはマニアのためのサードプレイス(会社と自宅以外の居場所)になっていくのだろうと感じた。
現代人が求めているのは、心身をリフレッシュさせ豊かさを与えてくれる場所。そして同じ趣味の人とつながるコミュニティだ。そんな時代だからこそ「ちばみなとEミュージアム」のような多様化が尊重された居場所は、人々にとってとって貴重なスペースとなる。時代が求める多種多様な居場所を増やすことが、人を呼び込む魅力的な街づくりの秘策の一つとなっていくのかもしれない。
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