[スポーツコラム] 子どもの頃にスポーツをする意義【稲毛新聞2026年9月25日号】

  26   2026/9/24


作/千葉ドット取締役COO 梶原健

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7つのスポーツから学んだこと

私は子どもの頃、体操、トランポリン、剣道、水泳、野球、サッカー、バスケットボールと、7つのスポーツを経験させてもらった。

 当時は「将来のために運動能力を高めよう」などと考えていたわけではなく、ただ楽しくてやっていた。でも大人になってから振り返ると、この経験はとても貴重だった。
 
 幼少期は神経機能が大きく発達し、さまざまな動きを身につけていく大切な時期だといわれている。走る、跳ぶ、投げる、捕る、蹴る。水の中で体を動かす。回転する。バランスを取る。相手の動きに反応する。競技が変われば、体の使い方もリズムも違う。
 
 子どもの頃にいろいろな動きを経験しながら、自分の体をどう動かすのかを自然と覚えていく。スポーツが上手になる以上に、こうした身体の土台をつくることに、幼少期にスポーツをする一つの意義があるのだと思う。



人と関わり、自分と向き合う

 スポーツから得られるものは、体の使い方だけではない。チームスポーツでは、仲間と一つの目標を目指す。自分がミスをすれば誰かが助けてくれる。仲間が苦しいときには自分が支える。
勝てば一緒に喜び、負ければ一緒に悔しがる。
 
 今はゲームやオンラインでも、人と簡単につながる。それも今の時代ならではの素晴らしい環境だと思う。そこに、同じ場所に集まり、同じ目標に向かって汗をかく経験が加わることにも、大きな価値がある。
 
 一方で、個人競技には自分自身と向き合う時間がある。昨日より少し速く走る。できなかった技に挑戦する。あと一本を取るために何度も繰り返す。仲間と力を合わせることも、自分自身と向き合うこともできる。私自身、両方を経験できたことは大きかった。



本気になった経験は残る

 そして、子どもたちには何かに本気になる経験をしてほしい。勝ちたい。上手くなりたい。試合に出たい。昨日できなかったことを、今日はできるようになりたい。そのために練習する。
 
 思い通りにならないこともある。スポーツは、努力したからといって必ず結果が出る世界ではない。それでも目標に向かって努力を続ける。その経験は、きっとスポーツ以外の場面でも生きてくると思う。

 全員がプロスポーツ選手を目指す必要はない。途中で別のことを好きになってもいい。それでも、体を思い切り動かすこと、仲間と何かを目指すこと、自分自身と向き合うこと、一つのことに本気で取り組んだことは、その子の中に残っていく。

 このようにスポーツを通じて、その後の人生につながる経験を一つでも多くしてほしいと思う。そしてその機会が、住んでいる場所や家庭環境によって左右されるものであってほしくない。すべての子どもが、やってみたいと思ったときにスポーツに出会い、本気で取り組める。そんな場を、地域の中につくっていきたいと思っている。

梶原 健プロフィール

1980年生 千葉県船橋市出身
2010年Bリーグ千葉ジェッツを創設、以降Jリーグアビスパ福岡社長代行、ラグビーNECグリーンロケッツ東葛代表など各種プロスポーツチームの経営に参画。25年千葉ドットCOO就任。一方で公益財団法人日本センチュリー交響楽団の代表理事を務めるなど文化芸術分野にも精通。
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