その訪問、悪質リフォーム業者の見込客リスト作り?【2023年6月号】

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  2023/5/31
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以下は 2 年前に書かれた内容です

リフォーム業者が見込み客を集めた営業リストをつくる、そのための情報収集の方法に新たな手口が発覚した。昨年末から千葉市内や周辺で不審な訪問者が増えているという。

健全な業者ならリストに載っても問題ないかもしれないが、それが悪質なリフォーム業者だったとしたら…。そう考えると誰でも不安になるだろう。営業に使われるリストに載らないに越したことはない。

善意を装い家屋の不具合を教える若者

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船橋市内の築20年以上の住宅に、ある日突然、ジャージ姿のさわやかな青年が来て「お宅の屋根、何か取れていますよ」と教えてくれたそうだ。それだけ言って青年は去って行ったという。住人は早速、家を建てた工務店に連絡し、確認してもらったところ特に問題はなかった。青年は作業服でもなく名刺も出さない、営業もしない。それ以降、リフォーム業者が営業に来ることもなかった。住人は「あれはいったいなんだったんだろう?」と不思議に感じている。実は2軒先の住民も半年くらい前、同じようなことがあったというから、この若い男性は定期的にこの周辺を回っていたのかもしれない。

同じ時期、千葉市稲毛区にある築15年の住宅にも同一人物と思われる青年が訪問していたことがわかった。「瓦が落ちそうで危ないから直したほうがいい」と言われたそうだ。しかし業者に見てもらったところこちらも問題がなかったという。住民は「彼には何もメリットがないし善意で教えてくれたと思う」と話したが、船橋での前例を聞くと驚いていた。

警戒心を解く青年のさわやかさ

見知らぬ他人が突然、家を訪問して家屋の不具合を指摘する行為は、不審者以外何ものでもない。しかし、その訪問者が「大学生くらいのさわやかな青年」だったことで、住民は警戒心がなくなるようだ。

このような不審な訪問者の情報が寄せられているという千葉市内の工務店の代表に話を伺った。「弊社もお客様から相談を受けたことがあります。その青年の訪問後、営業マンが来なかったのはその家の方が『建てた工務店に確認してもらう』と言ったからでしょう。若い大学生のような好青年を使って訪問させ、工務店と付き合いがあったり、頼む業者がいるとわかると二度と訪問しませんが、『どこに見てもらおうかしら』と建築会社と付き合いがないそぶりを見せれば、営業をかけるリストに載ると思われます。これは一見、業者と関係なさそうな第三者が善意を装って屋根の不具合を教えるという新しいタイプの手口で、場合によってはリフォーム詐欺につながる可能性も考えられますので、気をつけてほしいですね」。 

多様化する手口

少し前なら屋根リフォーム業者の手口として「近くで屋根の修理をしていたところ、お宅の屋根が壊れているのが見えたので…」と親切心だと思わせ営業をかけてくるケースが多かったが、頼んでもいないのに向こうから修理を持ちかけてくる業者はそもそも要注意だという。リフォームの営業リストに載らないための予防策として、私たちはどのように対応したらよいのだろうか。「家屋の不具合を他人から善意で教えてくれるようなことがあっても、『いつもお願いしている工務店があるから見てもらう』と答えるのがベストです」と同工務店の代表は語った。

昨今、強盗殺人など凶悪化する犯罪にも元となる闇リストが出回っているそうだ。どのリストにも安易に載らないために、私たちはもっと注意を払わなければならない。感じのよい若者だろうが、とにかく知らない人物が突然訪ねてきたら警戒することだ。

昔ながらの近所づきあいがある地域は不審者を見かけた際にすぐ情報を共有し注意を喚起するなどコミュニティ全体で防犯に取り組むことができる。しかし残念ながら今は住民同士の関係性が希薄になっているところも多い。わかりきっていることかもしれないが、自分たちの地域に不審者を入りこませないよう、近所付き合いについて改めて考えていく必要があると思えてならない。

【消費者庁】消費者被害防止に向けた注意喚起

悪質リフォームを防ぐに為に気を付けること

●「無料診断」と訪問してきて、「異常がある」と不安をあおり、その場で契約を勧めてくる業者には注意しましょう。
●なるべく複数の業者から見積りをとりましょう。また、交渉時の相手の発言など、記録はこまめに残しましょう。
●国土交通省の関連制度(リフォーム見積チェックサービスなど)を利用して、適正な情報を入手し、契約時やリフォーム後のトラブルに備えましょう。

被害に遭った場合は

●訪問販売などで悪質なリフォーム業者と契約してしまった場合、契約書面を受け取った日から原則8日間以内に書面または電磁的記録(電子メールの送付等)で通告すれば契約解除(クーリング・オフ)ができます。

●このほか、不要なリフォームを契約してしまった場合などは一人で悩まず、消費者ホットライン188(局番なし)や住まいるダイヤル0570・016・100または03・3556・5147にご相談ください。

クーリングオフの方法

●『契約解除通知書』と題して、「契約日」、「工事名」、「契約金額」、「リフォーム事業者・担当者名」、「契約者の氏名・住所」に加え、契約を解除する旨をハガキなどの書面に記載します。
●表裏コピーを取り、特定記録郵便や簡易書留など「出した日付」が分かる方法で送ります。
●コピーと特定記録郵便などの受取証は大切に保管してください。電子メール等の電磁的記録によることもできます。

※消費者庁HPより抜粋
以上は 2 年前に書かれた内容です
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