川淵三郎氏本紙独占インタビュー 後編【2024年12月号】

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  2024/12/3
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Jリーグ初代チェアマン、日本サッカー協会会長など日本サッカーの発展に尽力してきた稲毛区在住の川淵三郎氏(87)の独占インタビュー後編。自分の名を冠した小学生のサッカー大会を支援することで地域貢献に尽力する同氏が、地元稲毛区での地域との結びつきや今後の夢を語った。
(取材/10月8日 東京都内 日本サッカー協会にて)

地域との結びつきに感謝 宮野木で冠大会開催

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稲毛新聞(以下・稲)日本のサッカー界を牽引してきた川淵さんが2015年、バスケットボール界を改革することになります。どのような経緯からなんでしょうか?

川淵三郎(以下・川)2014年にバスケットボール日本代表の元監督の小浜(元孝)さんが訪ねてきて、当時2つに分裂していた男子のバスケットボールリーグをまとめてほしいと個人的に頼まれたんですね。小浜さんもその状況を憂いていたんでしょう。その後日本バスケットボールの会長に紹介してもらい、2つのリーグのトップとJBA(日本バスケットボール協会)の会長と3人で会ったんです。まあ乗りかけた船という気持ちもあったので引き受けました。大変な仕事でしたけど。

稲・当時バスケットボール界はトップリーグが2つ存在するなど大変な状況でした。それをひとつにまとめたプロリーグ「Bリーグ」発足に尽力されたと思いますが、どのようなご苦労がありましたか?

川・運営経費、資金の問題、関係各所との折衝などが大変でした。リーグが2つ存在することで国際大会に参加出来ない状況でしたからFIBA(国際バスケットボール連盟)との交渉や調整も全部やりました。その辺りはJリーグでの経験が生きたと思います。 2つのリーグ合わせて30以上のチームがあって、それをある程度チーム数を絞る必要もあり各チームとの様々な折衝も大変でした。

稲・そしてBリーグでも初代チェアマンに就任されます。

川・本当は他の人にやってもらいたかったんですが、人材を見つけられなかったので。でもやはり開幕にこぎつけるまでは大変で血圧が200超えたこともありました(苦笑)。

稲・そして今ではBリーグも人気スポーツの地位を確立しました。

川・そうですね。特に千葉ジェッツはリーグを引っ張る存在になっています。

稲・6月にZOZOマリンスタジアムでの千葉ロッテ戦で見事な始球式を披露されました。「スポーツを愛する皆さん、スポーツで日本をもっと元気にしていきましょう!」と呼びかけられました。川淵さんは野球もお好きなんですか?

川・野球ももちろん好きですよ。私は長嶋茂雄さんとほぼ同世代ですから。
 その始球式のために近所の千葉北高校の校長先生に頼んで野球部の練習に参加させてもらったんですね。久し振りにキャッチボールをしたんですが、ピッチャーマウンドからキャッチャーまでノーバウンドで届くと選手たちから拍手がもらえたりしてとても楽しかったです。

稲・昨年にはスポーツ界3人目の文化勲章を受章されました。どのような感想をお持ちですか?

川・競泳の古橋(広之進)さんと長嶋さんというスーパースターに続いてですからね。私はそのお二人のようなスターではありません。国からスポーツ文化の発展に貢献したと認めてもらえたことが何より嬉しかったですね。頑張ってきた甲斐がありました。

稲・地元稲毛区で宮野木サッカークラブを通じて小学生の冠大会を実施していますがこれを行う目的は?

川・応援してくれる方々に対してサポートするのは当然です。これはサッカー協会は関係なく個人でサポートしています。宮野木の他にも私の名前の冠大会は全国で42あります。それぞれの地域でサッカーを通じた地域の活性化に協力したいと思います。地域との結びつきはサッカー界にとっても重要なのです。

稲・でもそのご負担も大変でしょう。

川・それはもう感謝する気持ちに尽きます。その気持ちだけでやっているんです。

稲・今後千葉への地域貢献という意味で何かされたいことなどありますか?

川・私が住んでいる地域の緑が丘小・中学校の校庭を芝生のグランドにしたいんです。校長先生にもずっと話しているんですがなかなか話がうまくいかないんです(苦笑)。まあ地域のことなのでPTAや教育委員会などの理解も必要です。 全国では私の働きかけで既に1500校くらい実現しています。素晴らしい校庭になるんですよ。でも私の地元がまだと言うのはちょっと不本意ですよね。生きている間に実現したいと思っています。

稲・今日は長い時間ありがとうございました。

川・こちらこそ。稲毛新聞さんのような地元の情報紙の取材は初めてだったので楽しかったです。お互い地元への地域貢献を頑張りましょう。
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