大盛況!『思い出のこじま丸 ~千葉市海洋公民館こじまの航跡~』地域活性化シンポジウム顛末~第2部編~

  2019/11/10
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去る10月26日に行われたシンポジウム『思い出のこじま丸 ~千葉市海洋公民館こじまの航跡~』のレポート第二弾です。内容は、午後に行われたラジコン船のデモンストレーションを中心にお送りします。

1/200スケールのラジコン艦船がスイスイと気持ちよく走る!

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『思い出のこじま丸 ~千葉市海洋公民館こじまの航跡~』の第二部は、「こじま」や他のラジコン船によるデモ走行を行いました。船はどれも1/200スケールで統一されており、実際の船と同じ対比で鑑賞することが出来ます。今回の参加艦艇は、戦艦「三笠」、軽巡洋艦「矢矧」、千葉市海洋公民館「こじま」、海防艦「鵜来」、海防艦「占守」、「二等輸送艦」で、どの船も「1/200艦船模型倶楽部」のメンバーが製作しました。市販のプラモデルを改造した「三笠」以外は、3Dプリント、木や紙を素材とした手作りの模型です。

21年ぶりに甦った「こじま」の雄姿!(ちっちゃいけど)

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会場となった高洲スポーツセンターは、千葉市海洋公民館「こじま」の跡地に建てられています。特にプールのある場所には、かつて「こじま」が鎮座していた池があったので、そこに小さいながらも「こじま」を浮かべることが出来たことは、大変意義深い出来事だったといえます。

模型だからこそかなう、夢の競演

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現在も横須賀にある戦艦「三笠」と「こじま」が並んでみると…。古いといっても「三笠」は戦艦!元海防艦である「こじま」と並ぶと、これほどまでの体格差になります。戦艦「三笠」と「こじま」は、現存する貴重な元海軍艦艇として知られていましたが、この画像のように並んで停泊したことはありませんでした。

本邦初公開!1/200浮かぶ港湾模型

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今回のイベントのために製作した浮かぶ港湾模型です。大きさは当然船と一緒の1/200!本当は、桟橋を沖に向かって突き出したかったのですが、時間切れで未完成となってしまい、横一列に繋げて岸壁風に設置してみました。今後も制作を続行して、来年あたりにはドックも含めた巨大な浮かぶ港湾模型へと進化を遂げる予定です。

停泊する1/200ラジコン艦隊(古写真風)

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せっかくなので、ちょいと画像を加工して古写真風にしてみました。岸壁には「こじま」(手前)と海防艦「占守」(奥)が停泊しています。「占守」は近代的な海防艦の元となった船で、「占守」をベースとしてたくさんの海防艦が建造されました。対して「こじま」は、日本の海防艦の最終進化形態ともいうことができるので、海防艦の始まりと終わりが並んでいる風景ともいえます。
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停泊する海防艦「占守」。画像を荒くすると、本当に戦時中に撮られた写真のように見えて面白いですね♪
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海防艦「鵜来」の停泊シーン。「こじま」の前身である海防艦「志賀」は、鵜来型海防艦の19番艦として建造されました。
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「二等輸送艦」の接岸風景。「二等輸送艦」も海防艦同様、太平洋戦争の終盤に大量建造された船であり、浜にのし上げて、船首部に設けられた扉から搭載物を短時間で揚陸する能力を持っていましたが、戦局を好転させることはできませんでした。
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「二等輸送艦」(手前)と海防艦「鵜来」(奥)。太平洋戦争の後半には、日本各地の港で海防艦と二等輸送艦が停泊している光景を見ることが出来たのかもしれません。

ご参加いただいた皆様、楽しい一日をありがとうございました!

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「こじまシンポジウム」終了後の記念写真。まさか翌年の補助金獲得に失敗するとは夢にも思っていない幸せな頃。
イベントの最後に、プールサイドで記念撮影を行いました。この日、お会いすることのできた皆様と「こじま」をとおして素敵な関わりを結ぶことが出来ました。解体から21年も経った一隻の船が、今でもたくさんの人の関係性の礎となりうることに驚くと共に、心から嬉しく思います。「こじま」の姿はありませんが、「こじま」の航跡は未だ健在であることを強く感じることが出来た一日でした。2月くらいに、「こじま」の写真展を開催しますので、そちらもお楽しみに!
今回は、あまりたくさんのラジコン艦艇を持ち込むことが出来なかったのですが、小さいお子様をはじめ、たくさんの方にラジコン船の操縦を体験していただけたことが大きな成果であると思っています。

かつて数十年前にも「こじま」の池で、ラジコン船を楽しんでいた方々がいらっしゃり、その方達も地元の子どもにラジコン船の楽しさや、船の模型を自作することについて丁寧に教えてくださいました。何を隠そう、その時、教えてもらっていた子どもの一人が筆者なのですから…。

ゆっくりと波静かな水面を走る「こじま」のラジコン船を眺めながら、思い思いに、こじまについての思い出を語り合うことのできた、素敵な午後のひと時となりました。
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