ちょい見せ【月刊埋立地】立てよ！埋立地ノイド～千葉みなとズゴック計画～

2021/5/13


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※本記事の内容は、千葉市の埋立地とガンダムをこよなく愛する筆者の妄想と願望です。

横浜に「ガンダム」、お台場に「ユニコーンガンダム」が配備され、まさに東京湾の対岸は E.F.S.F（地球連邦軍）化している。しかし、我々の地にはソーラーシステムを備える千葉ポートタワーが建つのみである。

これは我々の敗北を意味するのか？否！始まりなのだ！昭和３０年代から始まった本格的な埋立により、市域面積の約８分の１もの新たな大地が生まれ、海は遠ざかった。

我々は日々思い続けた。

埋立地ノイドの自治権確立を信じ、バイクや原付で第二湾岸を走り、ナンパ橋やゼロヨンに通い、千葉ポートタワーの花火大会を眺め、人工海浜で友人たちと集い、夜通し語り合った者達の事を。埋立地に住む我々が自由を要求して何度踏みにじられたか。

埋立地ノイドの心からの希求である自治権要求に対し、連邦がその強大な軍事力を行使して「ガンダム」を配備し、ささやかなるその芽を摘み取ろうとしている意図を、証明するに足る事実を我々は知っている。

今こそ、我々は襟を正し、この戦局を打開しなければならぬ。
見よ、これが我々の計画だ。

ズゴックは、ジオン軍の水陸両用モビルスーツ（ＭＳ）として開発されたものである。

装備は頭頂部の「２４０ｍｍロケット弾」、腕部の「メガ粒子砲」、そして「アイアン・ネイル」を近接格闘用兵装として搭載し、連邦の雑魚キャラ「ジム」程度の装甲なら貫通する破壊力を備えているのだ。

総合的な完成度ではジオン軍の水陸両用ＭＳの中でも最強クラスである。

この機体の上部を千葉ポートパーク沖の海中に設置し、海の干満によって現れる雄姿を想像するがいい。海中にあればマリンスポーツや潮干狩りを楽しむ者の安息の地となり、干潮の日没には、その量産型の青い機体が夕陽を浴びて赤く輝くのだ。

この輝きこそがインスタで映える証である。
かつ胴体は製作する必要が無いため、大幅なコストカットに繋がるのだ。

敢えて言おう、胴体なんて飾りです。偉い人にはそれがわからんのですよと。

しかしながら、著作権、港湾法などの様々な法令、頑なに前例踏襲の姿勢を保ち、変化を拒否する思想が人の革新を阻み、我々に抗戦する。我々の多くの同胞も、それらの無思慮な抵抗の前に倒れていった。

この悲しみも怒りも忘れてはならない！
それを、ズゴックは！その象徴として我々に示してくれるのだ！

人工の大地で世代を重ねていく我々は、新たな象徴を自らの手で獲得しなければ、命をもたらされた動物にもなれない。我々は、千葉県とそれに関与する組織の利益のために生きることではなく、新しい種として、新たな幸せの価値を獲得するニュータイプにならなければならない。

省みよう。何故、千葉みなとは物流・生産機能からの土地利用転換を行ったのかを！
何故我等が海洋公民館こじまやＪＦＥ高炉と共にあったのかを！
埋立地ノイドよ立て！悲しみを怒りに変えて、立てよ！埋立地ノイドよ！

ジーク・千葉市！

－埋立地に愛を込めて－

ちば文化センター　寺井隆

冊子『月刊埋立地』の紹介

■目次
P04：埋立地 1979（東健一）
P06：匿名未来都市チバ（東健一）
P44：海浜ニュータウンの現在と未来（鈴木雅之）
P60：工場萌え前夜（八巻慎太郎）
P68：海と本屋と埋立地（武田光司）
P72：埋立地で選ぶ、20年後に生き残るマンションについて（佐々木洋）
P82：千葉みなとのご当地キャラ・誕生ものがたり（平澤誠治）
P89：埋立地俳句（石岡尚人）
P90：美しい日本の団地と私（ハト）
P91：舗道の下には、浜辺　<< Sous les pavés la plage >>（川名芳蓮）
P92：立てよ！埋立地ノイド～千葉みなとズゴック計画～（寺井隆）　※本記事
P93：埋立地の歴史
P94：漫画「どちゃ満開♪ぽ～と太郎！」（劇団みちたか）

■販売場所等
・千葉市内（千葉ポートタワー展望室受付、千葉県立美術館ミュージアムショップ、千葉市美術館ミュージアムショップなど）
・ちばみなとjp通販サイト